メニュー

【漫画感想】『グレイプニル』第60話「クレア」自らに向けた銃口!ついに”二段階目”に至るか!!?クレアの内心の恐怖は…

2021年1月3日 - グレイプニル
【漫画感想】『グレイプニル』第60話「クレア」自らに向けた銃口!ついに”二段階目”に至るか!!?クレアの内心の恐怖は…

『グレイプニル』最新刊情報

【あらすじ】忘れちゃいけなかったーー ここまで来た理由をーー エレナの危機に駆けつけた修一は、ほのかという巨大な闇に戦いを挑む。修一はなぜこの刀を選び、なぜこの場所に立っているのか。失われた記憶の中で、かつての修一が見つけた「希望」とは!? 世界の運命は修一とクレアに託された。合体変身バトルは、ついに終着点へ!!

『グレイプニル』第60話「クレア」あらすじ紹介&レビュー感想

『グレイプニル』最新話レビュー感想!!

↓雑誌発売日の朝9時までに更新!!↓

[smartslider3 slider=66]

↑最新話のあらすじをいち早く!!↑


第60話「クレア」 あらすじ紹介

『グレイプニル』第60話「クレア」のあらすじ紹介です。

まずは第60話「クレア」のあらすじをなるべく核心部分は伏せるようにしてざっくり説明しましょう。感想と考察(?)については後ほど…。

【簡単あらすじ解説】

『グレイプニル』第60話「クレア」 より

吉岡との合体により、失った自分の記憶を取り戻した修一。さらにその記憶の中で時空を超越した”ほのか”と接触します。再び目覚めた修一は海斗を殺し、二人を止める決意をするのでした。修一自身の両親も含め、町から人が減っている(消えている)ことを確認した修一とクレアは、改めて”二段階目”に進む方法を模索します。試行錯誤する中で修一とクレアは”二段階目”に至るための”引き金”に思い至りますが、それはあまりにも危険な賭けで…。しかし、自分だけがいつまでも修一と一つになることができないことに焦りと苛立ちを抱えたクレアは、自らに向けて銃の引き金を引き…。そしてクレアは胸のうちにあった”恐怖”を修一に打ち明けるのでした。

さてと、ついに!!ついに!!ですよ。めちゃくちゃカッコいいじゃん!!(何がとはここでは伏せときます。詳細は後ほど。)そして、修一に向けて吐露されたクレアの胸の内にあった”恐怖”ね。二人の絆が…。ただちょっと危ういなぁとも思ったり。

では、『グレイプニル』第60話「クレア」の感想を書いていきましょう(多少ネタバレも含みます)。

*第60話「クレア」 は『グレイプニル』単行本第10巻に収録されているエピソードです。

👉\こちらから読めます!!/👈

『グレイプニル』第10巻

第60話「クレア」 レビュー感想

消された人々…。

失われた記憶の中での ほのかとの邂逅で修一は”消された人々”の存在を認識します。その中には修一の両親も含まれていました。それを修一が確認する(クレアに示す)場面があるわけですが、なかなか印象的でしたね。無記名の荷物の宛て書きを消しゴムで消すことで、消しカスが黒くなるやつです。

この描写を考えてみると、つまるところ、そこにはあるのだけれど認識できないだけということになりますよね。消しかすが黒くなる以上は鉛筆の鉛は絶対にそこに存在するわけだし、黒くなった消しかす自体は認識できているわけですからね…。

となると…どうなるんだ?消された人々に関係のあるものが全て消される(なかったことになる)わけではないということですよね。それに、修一だけでなくクレアにも見えないということは、消された人間と縁の深い人間の認識だけに影響するわけではない、ということです。

何も消していないはずなのに黒くなる消しカス

そういえば、修一の記憶の中の母親も、顔だけが消えていたっけ。そうすると、”顔”だとか”名前”だとか、その消された人間を”その人間だと認識することのできるもの”。つまり”アイデンティティ”の部分が”塗りつぶされる”ということが起きているようです。

“塗りつぶされる”というのは、個人的にはかなり意外でした。エレナもほのかについて”穴”という表現を使っていた(はず)し、むしろ”切り取られる”というようなニュアンスのものかとばかり…。でも、消しカスが黒くなるということは、そういうことですよね。

ただ、こうなると少し希望も…。もしかして”ほのかの世界”を壊せば消された人々も戻ってくるんじゃないだろうか、と思ってみたり。どうなんでしょう。

そもそも修一の場合はエレナにも記憶を消されていますから、なかなかややこしいですね。我々読者側としてもエレナに消された記憶関係の情報とほのかに消された人々関係の情報を区別して理解する必要があるんですよね。

“二段階目”に至る引き金は…。

さて、ちょっと核心のネタバレになってしまいますが、今回の話でついにクレアが”二段階目”に至りましたね。相変わらずクレアは無茶をしますよね。まあ、それほどまでに追い詰められていた(後述します)ということですが…。

試行錯誤の末に、クレアたちがたどり着いた”二段階目”に至るための引き金はなんと”中の人間の死”というかなりリスキーなものでした。まあ、それほどに特殊な能力ということなんでしょうね。

さらに理屈をこじつけてみると、”中の人間の死”というのは意識(あるいは人格)の消失ということだと考えることができます。つまり”二段階目”に至るための実際の条件は、二人のうちの一人(中の人間)の意識がなくなること、なのかなと。”完全に一つになる”ためには、一つの体に複数の意識が存在してはならないわけですから…。

“二段階目”への引き金は”中の人間の死”

実際、吉岡との融合の際にわかったことですが、”二段階目”になっている間の記憶は一つだけで、どちらか一人にしか残らないことも明らかになっています。

ただ、そうだとすると少しだけ違和感が残ってしまうのは、2度目以降はどうなんだ?というところですよね。今回の修一の失われた記憶を探るための吉岡との”二段階目”の際には、吉岡は死んでませんから。まあ、そこは一度”二段階目”に至れば何かしら深いところで意識の同調が生じるから普通に変身できるようになるとか、なんかそんな感じでしょう。

それと”中の人間”側に記憶が残るらしいということも少し不思議。だって意識が途切れているのは、”死んだ”中の人間のはずでしょう?なのに吉岡はもちろん、エレナも”二段階目”時の記憶を持っていたんですよね。これはあくまで修一の”着ぐるみ”という”性質”による特質なのだろうか…。

エレナとの融合時の記憶の所在については詳しくは述べられていないので、本当にエレナ側に記憶が残っているかはわかりませんけどね…。(この辺りは前号の感想で詳しく書いています)

修一とクレアの”二段階目”…。携えるは日本刀。

さて、とりあえず第60話「クレア」を読んでて抱いた一番強い感想ですけどね。とにかくクレアとの”二段階目”の姿がスタイリッシュでかっこよすぎる、ということにつきます。

他にも色々衝撃的な展開やら新事実やら(本記事でもすでに色々書いてますけど)はあったのですが、やっぱり満を辞してのクレアの”二段階目”達成とそのクールすぎるビジュアルには昂ぶるものがありましたね。やっぱり武田すん先生のキャラデザ(?)は素敵すぎる!!

勿体無いので、この記事ではその詳細画像は伏せておきます(一部だけ↓↓)。本誌では、とんでもなくかっこいい演出(?)とともに全身が描かれていますのでチェックしてみてください。

クレアと修一の”二段階目”

まあね、顔は見方によるとなんだかちょっと抜けてるような、お茶目な感じにも見えないことはないんですけどね(笑)とにかく、クレアらしさが前面に出た超絶クール&スタイリッシュなビジュアルに私は歓喜しました(笑笑)

武器が日本刀というのもクレアらしさが出ていますよね。それに、クレアのトレードマークでもある長い金髪に加え、スカジャン風の上着にタイトなレザースーツ風のスタイルが本当に”らしい”!!

今、自分で文章書いてて思いましたけど、なんとなく『Kill Bill』(古いか)っぽいかな。

ところで、今回もしかり、吉岡との時もしかり、”二段階目”は中の人間の特徴が強く反映された外見になるのだと考えることができます。そうすると、海斗と戦った際のエレナとの融合は”二段階目”ではなく、さらにその上のそれこそ”完成形”とも言えるものだったんじゃないかなぁ、と思えてきますよね。

クレアの内面は…。

さて、今回のエピソードでは、常々描かれていたクレアの焦りや苛立ち、といったものが吐き出されました。やはり物語の構成がうまいですよね。

誰よりも修一と死線を超えてきたはずの自分だけが”二段階目”に至れないことにクレアが内心では焦り、人知れずそれが少しずつ表出しては抑え込む…という過程がこれまで繰り返し描かれてきたからこその、今回の行動の重みですよね。

それにしても、クレアは度胸が違いますよね。色々思いつめて…の結果だとしても、あそこで引き金が引けるのはやはりクレアだけでしょう。

クレアの胸の内にあった恐怖は…

ただね、クレア側の依存度がどんどんと高くなっていってしまっているあたりが少し危うさを感じますよね。このまま進んでいってこの二人は大丈夫なんだろうか、と。

今回、冒頭でほんの少しだけクレアの母親の姿が描かれましたが、どうやら彼女はクレアにとっては良い親ではなかったようです。それに姉であるエレナも理由はどうあれ、クレアを置いていってしまっていますから、彼女にとって修一との繋がりが唯一のもの…といった感じになってしまっているのかも。

最終的に修一とエレナとクレアの3人の関係がどうなるのかも気になるところです。姉妹が一人の男を巡って…というと、武田すん先生が『グレイプニル』の前に連載されていた『ハルとナツ』が思い出されますが、あの作品はどういう終わり方をしたんだっけな〜。久しぶりに読んでみようかな。

*第60話「クレア」 は『グレイプニル』単行本第10巻に収録されているエピソードです。

👉\こちらから読めます!!/👈

『グレイプニル』第10巻

『グレイプニル』最新刊

【最新話レビュー感想もチェック!!】

>> 最新話レビュー<<

>> 単行本最新刊レビュー<<

【前後話レビュー感想】

【関連レビュー感想】

『グレイプニル』レビュー記事

[smartslider3 slider=67]

>>レビュー作品一覧<<

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です