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『鬼滅の刃』著:吾峠呼世晴

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第175話「後生畏るべし」感想

『鬼滅の刃』第175話「後生畏るべし」感想です。

前話174話「赤い月夜に見た悪夢」では、ついに上弦の壱・黒死牟と「日の呼吸」の使い手の関係性が明かされました。

四百年ぶりに感じた死の焦燥から双子の弟・継国縁壱の最期を思い出した黒死牟。

場面は再び戻り、黒死牟を追い詰める無一郎たち。

はたして彼らは、千載一遇のチャンスに黒死牟の首を落とせるのか??

では『鬼滅の刃』第175話「後生畏るべし」ネタバレ感想です。

未読の方はご注意ください。

誉れ高き死は失われ…

四百年前、ついに放たれることのなかった縁壱のとどめの一太刀。

それでも”確実な死”を意識させられた黒死牟は、生きながらえその後何百年も敗北の屈辱を味わい続けます。

同時に、鬼狩りの長い歴史の中で最も優れた剣士である縁壱が死んだ以上、”誉れ高き死”が黒死牟に訪れることは無くなります。

黒死牟は縁壱の不在の世界で、何者にも負けるわけにはいかないのです。

“勝ち続けることを選んだのだ 私は このような 醜い姿になってまで”

その強い想いは、咆哮とともに、黒死牟の体に変化をもたらします。

無数の刃が突き出る黒死牟。

全身から無数の刃を突き出した姿。

これが黒死牟の本気の姿なのでしょう。自らの血肉から刀を作り出すことが黒死牟の血鬼術なのかな。

そして、突き出した無数の刃全てから、伍ノ型 月魄災渦と同様に振りなしで攻撃を放ちます。

この攻撃により行冥たちは一度退けられます。特に行冥と実弥はかろうじて攻撃を避けることに成功しますが、無一郎と玄弥は…。

もう見てられないのですが、吾峠呼世晴先生は無一郎に何か恨みでもあるのでしょうか…。黒死牟の猛烈な攻撃を浴びて尚、決して刀を話そうとはしなかった無一郎は、右手、左足に続き、今度は上半身と下半身を両断されます。

もう絶対助からないじゃん!!無一郎よ〜。

さらに玄弥も…。玄弥は縦に両断…されて。まだ息はあるものの…。

決死の覚醒!赫刀に変じる無一郎の刀。

刀一本でも手に負えなかった黒死牟がさらに強化されてしまい、無一郎は少なからず動揺します。

“まずい…死ぬ 何の役にも立ってない…”

しかし、即座に自分が死んでも行冥と実弥は死ぬまで黒死牟と戦うことを悟ります。

黒死牟の先には無惨もいます。皆のためにもここで二人を絶対に死なせてはならないと…

“俺が…何とかしなくちゃ 俺が 死ぬ 前に”

もう、無一郎が健気すぎるんだよなぁ(涙)

無一郎の強き思い!!

死を意識してなお、戦う覚悟を緩めない無一郎。その覚悟に彼の日輪刀に異変が起きます。

そうです。黒死牟に突き立てた無一郎の白い日輪刀の刀身が赤く染まったのです!!

これにより、黒死牟には内臓を焼かれるような激痛が走り、体がこわばります。

黒死牟を貫く無一郎の刀が…。

赤い刃。「日の呼吸」の剣士・継国縁壱の”赫刀”と同じですね。

死に際の力を振り絞り、無一郎もまた己の体に眠る遺伝子を呼び起こし「日の呼吸」に通じる力を目覚めさせたのかもしれません。

“赫刀”及び「日の呼吸(ヒノカミ神楽)」は鬼の治癒を遅くさせる力があります。これにより黒死牟に大きなダメージを与えているのですね。

今際の力で…。最期の血鬼術。

無一郎の赤く染まった刃によって、黒死牟の体が強張った瞬間に実弥の刀が黒死牟の首に届きます。

しかし、風柱である実弥の一撃をしても黒死牟の首に刃は通りません。

とはいえ、柱たちの猛攻に黒死牟もまた余裕を無くし、玄弥の弾丸は体内に残ったまま。玄弥はこれを利用します。

玄弥の渾身の血鬼術。

力を振り絞り、血鬼術を使用して黒死牟の体内から再び樹を生やすのです。

今回の血鬼術の目的は、物理的に黒死牟を固定することではありません。樹が大量に血を吸って成長するために黒死牟は技を繰り出すことができなくなります。

玄弥については、まだ血鬼術を使えるほどに鬼の力を有しているので、死にはしないのではないかと思いますが…。縦に両断されても意識があるわけですし…。むしろ、ここまで鬼化が進んで元に戻れるのかの方が心配です。

無一郎の赤い刃と玄弥の血鬼術によって、体の自由を奪われた黒死牟は、さらに行冥の追撃を頭部に受けます。追い詰められた黒死牟は赤く染まった無一郎の刃をみて、再び縁壱との記憶を思い出します。

私たちはいつでも安心して人生の幕を引けば良い。

かつて、自分たちに匹敵する実力者がいないことから、黒死牟こと巌勝は呼吸法の継承が絶望的だと憂いていました。

そのことを双子の弟である縁壱に打ち明けますが、縁壱は極めた技が断絶すると悲観する兄とは対照的な考えを持っていました。

“私たちはそれ程大そうなものではない 長い長い人の歴史の本の一欠片”

縁壱は自分たちを凌ぐ才覚を持ったものが現れ、彼らがまた同じ場所まで辿りつくだろうと、語ります。

未来を語る縁壱

“何の心配もいらぬ 私たちは いつでも安心して人生の幕を引けば良い”

あ〜、なるほど。そういうことだったのか。

ようやく、縁壱が炭吉に語っていたセリフの真意がわかりました。

なんというか、これまでの回想の縁壱は厳しさや、人間離れした感じばかりが感じられていましたが…。この1コマだけで未来を信じるとても優しい人間だったのかなぁ、と思わされますね。

第99話「誰かの夢」より引用

このセリフは驕りでも諦観でもどちらでもなく、希望あるいは信頼(?)の言葉だったわけですね。考察を書き直しておかねば…。

つまり、たとえ「日の呼吸」という一つの道が途絶えたとしても、異なる道筋からでも才長けた者たちがいずれ同じ高みに辿りつくだろうということだったのですね。

そして縁壱は「日の呼吸」だけが特別なものではないと、あくまでそこに至る一つの道でしかないという、むしろ驕りとは正反対の考えを持っていたわけですね。だからこそ、「日の呼吸」の後継がいないことに困ってはいても、それを探すのに躍起にはなっていなかったんですね。

一方で、巌勝は己の極めた”特別”な技が失われることを憂いて鬼となってその技を残そうとした…と。そういうことか。

ぶつかり合い赤く色づく鉄と鉄。

“いつか これから生まれてくる子供たちが 私たちを超えて さらなる高みへと上り詰めてゆくんだ”

縁壱の言葉の通り、当代の鬼狩りたちが協力し、黒死牟が一人で極めた呼吸を越えていきます!!

行冥の鉄球を押し込むようにした実弥の斬撃を放ちます。行冥の鉄球と実弥の日輪刀が触れた瞬間、鉄と鉄がぶつかり合って双方が赤く染まります!!

そして…。

ついに、黒死牟の首がっ!!

遂に黒死牟の首が落ちる!!?

先ほどは無一郎が「日の呼吸」に通じる力に目覚めたのでは?と書きましたが、縁壱の言葉を踏まえると、刃が赤くなるのは必ずしも「日の呼吸」と関連がある必要はないのでしょう。

それぞれがそれぞれの道(呼吸)で研鑽し極め、異なる道筋から同じ高みにたどり着いた…ということなのでしょうね。

これまでの記事で書いているように、個人的には黒死牟は猗窩座の達しかけた境地に到達しているのではないかと思っていて、首を落としただけでは死なないのではないかと思っていたのですが…。この流れだとこのまま黒死牟は滅された方が綺麗な流れですね。

さて、というわけで、『鬼滅の刃』第175話「後生畏るべし」ネタバレ感想でした。

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“全集中の呼吸”
第175話「後生畏るべし」
第174話「赤い月夜に見た悪夢」
“全集中の呼吸” -花の呼吸-
“全集中の呼吸” -月の呼吸-
第173話「匪石ノ心が開く道」
第172話「弱者の可能性」
第171話「変ずる」
上弦の壱と「始まりの呼吸の剣士」の関係

『鬼滅の刃』考察

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