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『恋する寄生虫』三秋縋/ホタテユウキ
『恋する寄生虫』 レビューリンク など
『恋する寄生虫』第11話 感想・考察
『恋する寄生虫』第11話の感想です。
なんというか、謎の深まった1話でした。
寄生虫の駆除も順調に進み、全てが問題なく進んで行くはずだったのに…。
事態はどんどんと暗転していきます。
寄生虫の存在と宿主の死との関係は果たして。。
それでは『恋する寄生虫』第11話のネタバレ/画バレ感想です。
未読の方はご注意ください。
釈然としない何か。
今回の話は、和泉が自殺した娘加奈の墓にお参りするところからはじまります。
ひじりも投薬治療を始め、投薬治療を再開した長谷川夫妻もあらかたの<虫>は駆除されつつあります。
全てが順調すぎるほど順調に進んでいます。
しかし、和泉の胸中には本当にこのまま事態が収束するのだろうかと言う漠然とした蟠りが広がります。

娘の墓前にて、娘の死が報われたのか、娘の死に意味を持たせられたのかと自問する和泉の前に”ある人物”が表れます。
その意外な人物は…
和泉加奈の親友、桜井優美香の登場。
まさかこのタイミングでこの人物が登場するとは…
高坂の潔癖性に理解を示した臨床心理士を目指すコンビニバイトの女性です。
彼女の名前は桜井優美香といい、亡くなった和泉の娘の加奈の親友だった女性です。
やはり…というかなんというかですね。
彼女が臨床心理士を目指すきっかけになったのが加奈なのだそうです。高坂に語っていたOCDに悩まされる知人というのは加奈のことだったのかな。
和泉を加奈の父親だと気付いた優美香は少し話をしたいと申し出るのですが、和泉は力になれないと断ろうとします。
去り際の和泉の背に、優美香の口から投げかけられた言葉は…
“甘露寺豊…”

その名前を聞いて和泉は優美香と話をすることにします。
優美香はなかなか鋭い洞察力を持った女性のようです。加奈の異常についてかなり細かくまで
それで…
話しているうちに、優美香が加奈が自殺したことに違和感を持つのは当然だというような発言を和泉がするのですが、
それに対する優美香の返答は意外にも…
加奈の自殺には納得しているというもの。それどころかむしろしっくりきたとすら言うのです。
“もともと生き辛さの塊みたいな子だった”
そう語る優美香の話を聞いているうちにイズミの頭に漠然と浮かんでいた悪い予感が形を持ち始めます。
これってもしかして、寄生虫はむしろ…。
突然の連絡。長谷川夫妻の最期の通話。。
そんな時に突然和泉の携帯に着信が入ります。
着信もとは長谷川祐二。
投薬治療が順調に進むんでいたはずの長谷川夫妻の夫です。
要件を尋ねる和泉に、長谷川はただ誰かの声が聞きたかったのだと答えます。
“僕もそろそろいくつもりです”
“和泉さん 色々とお世話になりました ではさようなら”

和泉は急ぎ長谷川の自宅に駆けつけますが…。
時すでに遅く、そこにはあったのは、並んで首をつり変わり果てた長谷川夫婦の姿でした。
やり場のない無力感と憤りに包まれた和泉を、さらに追い詰めるかの世に自体は暗転していきます。
相次ぐ悲劇。もう一つの悲報。
長谷川夫妻の自宅に駆けつけた和泉の携帯に再度着信が…
今度の相手は、瓜実先生。つまり、ひじりの祖父です。
そして、和泉はひじりの異変を知らされます。

これはきつすぎますね。
前号の終わりでひじりが大量の睡眠薬を飲んだらしい描写がありましたからね。
…さすがにひじりは死んではないですよね。鷹雄に迷惑かけないって言ってたし…。
ただ”最期のお願い”って言ってたんですよね。”最後”じゃなくて”最期”って。
いったいこの先どうなるんだ〜!!
『恋する寄生虫』第11話を読んで…
さて、謎が深まりましたね。
今回のエピソードを読むと、どうやら寄生虫が宿主を殺す…というわけではないのではないかと思わされます。
むしろ、寄生虫は”死にたい”という願望を持っている人間に寄生するのではないのか?
そして、宿主を死なさせないように”恋”をさせるのではないのか??
つまり、宿主たちを殺したのは寄生虫ではなく、むしろ逆に寄生虫を取り除いてしまったことが原因なのではないでしょうか。
宿主たちは寄生虫感染の途上で他人を嫌悪することで、非感染軍と孤立しています。寄生虫を取り除いたところで途端にその症状が改善するとも思えません。
そんな状態で、唯一の命綱であった寄生虫による”恋”を取り上げられてしまえば、もともと持っている自殺願望に拍車がかかってしまうのでは…。
ただ、こうなると人工的に感染した甘露寺や、寄生虫を取り除かなかったはずのひじりの両親が自殺した説明がつかないのですよね….。
それに気になるのはひじりと高坂に関しては、お互いがいる時だけかもしれませんがそれぞれ視線恐怖症と不潔症に改善の兆しが見えていたのですよね。
甘露寺の見解に則れば、宿主の孤立が本質ではないとしても、感染個体同士の結びつきが強くなるほどに非感染軍との乖離が進む方が良いはずです。
そして、寄生虫駆除によって関係性が修復不可能な段階まで進んでいた長谷川夫妻がなぜ心中したのか…。
あるいは、死を目前にした寄生虫の最期のあがきだったりするのかな??
謎は深まるばかりです。
う〜ん、どういうことなんだろうか。。
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『恋する寄生虫』レビュー記事
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