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『MIX』第123話「熊殺し」感想:連れていくぞ 春の甲子園に!! 魔球熊殺し!!?

2023年2月15日 - MIX
『MIX』第123話「熊殺し」感想:連れていくぞ 春の甲子園に!! 魔球熊殺し!!?

『MIX』最新刊情報

『MIX』最新第20巻

【あらすじ】
投馬、走一郎、音美。悲しみを胸に季節は秋 夏の高校野球東東京大会、明青学園は決勝に進出! 甲子園まであと1勝に迫る中、投馬の実父が亡くなってしまう。投馬がマウンドに上がることなく、敗れた明青学園。投馬、走一郎、音美それぞれが悲しみを胸に抱え、季節は秋へ―――

『MIX』第123話「熊殺し」あらすじ紹介

第123話「熊殺し」あらすじ紹介

・秋季大会、いきなりのノーヒットノーランで勝ち星をあげた明青学園。その夜、投馬は音美おすすめの喜多川恭平の”魔球熊殺し”のドラマを見させられる。
・風呂上がりの音美は投馬がドラマの途中で寝てしまったことにやや不満げだったものの、走一郎に喜多川恭平について熱く語る。そんな音美に少し思うところがあるような表情の走一郎だが、自分が居間を出たあと 母真弓に投馬の投球について熱弁する音美の声を聞き、微笑みながら自室へと戻っていく。
・その日の投馬の投球を思い出し噛み締める走一郎。投馬の寝顔を見ながら、静かに独りごちる。”連れていくぞ投馬。親父たちを、そして、音美を、春の甲子園に”

内容&見どころ

・芸能人 喜多川恭平にご執心気味の音美に投馬と走一郎は何を思う!!?
・4球続出の(?)ノーヒットノーラン。投馬の投球はどうだった??
・一方、調子が悪めの一番は…。さらに原田の下駄の鼻緒が切れて、間崎の靴の踵が取れて…不吉な予感??

*『MIX』第123話「熊殺し」は『ゲッサン』2023年3月号に掲載されています。

『ゲッサン』2023年3月号



『MIX』第123話「熊殺し」感想

音美が芸能人にお熱??

ここのところ、芸能人 喜多川恭平に熱を上げている(?)ような描写が目立つ音美です。投馬は試合後にもかかわらず、喜多川恭平のドラマを見させられていますし…。どうやらそんな彼女の様子に二人の兄たちも表面にこそあまり出さないものの、思うところがないわけではない様子。

投馬に至っては自室では露骨に雑誌に載った喜多川恭平の写真に落書きしたりしてますし(走一郎に小学生か、と言われています)、走一郎の方はどういった感情なのかはなかなか読みにくいのですが、喜多川恭平について熱弁する音美を眺める目は少し冷めた感じがありますね。

ただ、やはり音美の一番は投馬。投馬と走一郎が自室へと戻っていったあと、真弓に投馬の投球について褒めちぎります。そんな音美と真弓のやりとりを階段を登る途中で聞いていた走一郎が微笑みながら部屋に戻っていくのがまたいいんですよね。まあ、真弓はノーヒットノーランも知らなかったので、結局喜多川恭平のドラマの視聴を勧められますが…。

それにしても、喜多川恭平のドラマはひどいですね(笑)、音美が投球フォーム云々言っていたから、野球もののドラマなのかと思いきや、まさか銃でも死なない人喰い熊を通りがかりの野球部のエースがボールをぶつけて(名付けて”熊殺しの魔球”)退治するというとんでもない内容(笑)

その名も”魔球熊殺し”。音美曰くまだ続きがあるらしいですし、このタイトルは内容をイジった走一郎たちがつけたものですが…

そんなドラマで、投球フォームに目がいく音美も音美なら、”あのフォームじゃ行って130kmまで”とか真面目にコメントする走一郎も走一郎ですね。本当に音美は喜多川恭平が好き、と言うわけではなく、単に投球フォームに目が引かれただけなんだろうな(笑)

連れていくぞ 春の甲子園に。魔球熊殺し!!?

さて、音美と真弓のやりとりを聞いて自室に戻った走一郎。眠っている投馬が寝ぼけて投球するように腕を振った気配に、走一郎の脳裏に瞬間的に”魔球熊殺し”浮かびます。

そして、一言。

“魔球熊殺し…か。 まったく打たれる気がしなかったな。今日は… “

と。こう言う感じで、走一郎が確実な手応えを感じている、この描写はとても良いです。

それにしても、試合中の西村(拓味)のコメントから、この日の投馬の投球は4球ばかりであまり調子が良いわけではなかったのかと思っていましたが、そんなことは全くなかったらしいですね。それどころか、投馬の投球は”魔球熊殺し”すら超える(?)レベルで仕上がっているようです。

そんな、途轍もない球を投げている人物だとは、まるで思えないだらしない顔で眠りこける投馬(これこそあだち作品の主人公のあるべき姿ですね!)の寝顔を見ながら、静かに”連れていくぞ投馬。親父たちを、そして、音美を、春の甲子園に”と声に出して決意を確固とする走一郎…。…いい。

立花兄弟のバッテリーの仕上がりは上々、モチベーションもこれ以上ないほどに充実して、さあ目指せ、春の甲子園!!

春の甲子園へ始動する明青学園の不安要素が…!!?

…なはずなのですが、そんな明青学園にも少々雲行きの怪しいところがいくつか…。

一つ目は、いまいち調子が上がってこないらしい夏野一番。本人曰く、名前のせいかもしれないと言うことですが、そんなことなら名前を変えろと走一郎に言われています。

まあ、冗談で済んでいる範囲だから大丈夫でしょうが、長い大会を勝ち抜くには控えの投手も非常に重要になってきます。しかも、夏野はあんな見た目ながら、いつの間にやら名門校のエース並みの実力を備え始めている逸材です。なにせ”ほぼ西村”ですからね。この春の大会を経た後の、夏野の成長も楽しみですね。

そしてもう一つの不安要素。

まあ、こちらの方がさらにより一層コメディ要素が強いものなので、大丈夫だと思いますけど…。原田の下駄の鼻緒と間崎の靴の踵が同じタイミングで取れるという…。さて、この不吉な予兆は一体、何を呼び込んでくるのか??

原田と間崎、おっさん同士の掛け合いが、青春高校野球漫画でなかなか良い味を出すんですよね。英介がいなくなってしまったのは、やはり寂しいですが。それにしても、原田の下駄の鼻緒はよく切れるなぁ。


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