『もののがたり』最新刊情報
『もののがたり』第15巻
＊＊2023年1月19日発売＊＊
【あらすじ】常世と現世を繋ぐもの――“付喪神”。付喪神に奪われた青年・兵馬と付喪神を愛する少女・ぼたん。絆を深める二人の縁を引き裂くのは常世の奥底に生まれし存在“藁座廻”。門守の符術“鬼来迎”により召喚された、雅楽寮と八衢黒檀、そして挂の活躍により唐傘勢力を撃破していく塞眼たち。そして、婚礼調度は因縁の敵・時雨との最後の戦いを開始する――!! 絆と恋の付喪ノ語り、激闘必至の第十五巻。
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京都三大付喪神
付喪神の中でも現世にとどまり人と共に生きることを選んだ”特例”の付喪神。各地の特例付喪神の中でも特に強力な力を持つものは、塞眼の支部ではなく御三家の管轄下、つまり塞ノ神直系の岐家、八衢家、辻家、の預かりとなる。
京都には”長月の婚礼調度”、”本庄の雅楽寮”、”佐野の大具足”と呼ばれる3組の強力な”特例付喪神”がおり、京都三大付喪神と称される。それぞれが”特例”の中でも頭抜けた力を持ち、一般の付喪神とは隔絶する存在である。現在は1組ずつ塞眼御三家の各家についており、パワーバランスが保たれている。
・”長月の婚礼調度”
婚礼調度の付喪神。賽眼御三家 岐家の管轄。
長月ぼたんのために用意された婚礼のための調度品 “婚礼調度”から生じた6人の付喪神。ぼたんを主とし、彼女を守り育てることを至上の使命としている。”特例”付喪神としてのお務めとして、塞眼代行として付喪神を取り締まっており、彼らからは”同族狩り”と恨まれ、恐れられている。
ぼたんが生まれた直後に突然 長月家に現れたとされ、”付喪神の中でも更に異端の出自”を持つ。
婚礼調度とは良家の子女が婚礼の際に持参する調度品で、いわゆる嫁入り道具のこと。一般に婚礼調度は日常生活から儀礼品に渡るまで幅広い調度品が用意される。”長月の婚礼調度”はそれぞれ、羽織、刀、簪、硯、鏡、櫛笥。
更に詳しくはこちら>>京都三大付喪神”長月の婚礼調度”。付喪神の中でも更に異端の出自とは？？
・”本庄の雅楽寮”
雅楽器の付喪神。賽眼御三家 八衢家の管轄。
雅楽器の琵琶、竜笛、鞨鼓から化生した3人の付喪神。元が楽器ということで、その器の性質上”聞き手”である人間を大事な存在であると考えており、それが”特例”としてのお務め以上に人間を守る理由となっている。
“特例”としてのお努めは、羽織曰く”外回りのようなもの”とのことで、全国を回って付喪神たちの取り締まりをしていると思われる。本人達は一度”追跡のお務め”と言っている。初登場時では、京都に戻ってきたのは10数年ぶりとのこと。
独自の”ロック”哲学を持ち、より”聴かせたい”という衝動に従い行動する。
更に詳しくはこちら>>京都三大付喪神”本庄の雅楽寮”。貫きとおすロック道!!その最期とその後は？？
・”佐野の大具足”
大具足の付喪神。賽眼御三家 辻家の管轄。
京都三大付喪神の中で唯一単体でその座に座す大具足の付喪神。通常一つの器にしか憑依しない”マレビト”が、大具足の”一式”を一単位として憑いて生じた異例。圧倒的な武を誇る最強の一角であり、そのあまりの強さゆえに塞眼たちの手に余り、現在ではいくつか条件と引き換えに神域に封じられている。
文献曰く、初めて現れたのは江戸時代初期。その強大な力と数百年に渡る悠久の生のためか、付喪神の中でも別格の空気感を放つ。現世の動乱すらもその悠久な生における”束の間の享楽には成り得ても些事にすぎん”と、他の付喪神とは一線を引いたものの見方をしているが、塞眼たちを”話し相手として気に入っている”ため、”特例”として力を貸している。
更に詳しくはこちら>>京都三大付喪神”佐野の大具足”。最強の一角にして格式高き異例の付喪神。
