
『もののがたり』最新刊情報

『もののがたり』第15巻
**2023年1月19日発売**
【あらすじ】常世と現世を繋ぐもの――“付喪神”。付喪神に奪われた青年・兵馬と付喪神を愛する少女・ぼたん。絆を深める二人の縁を引き裂くのは常世の奥底に生まれし存在“藁座廻”。門守の符術“鬼来迎”により召喚された、雅楽寮と八衢黒檀、そして挂の活躍により唐傘勢力を撃破していく塞眼たち。そして、婚礼調度は因縁の敵・時雨との最後の戦いを開始する――!! 絆と恋の付喪ノ語り、激闘必至の第十五巻。
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【もののがたり】第七十話「告白 コクハク」レビュー感想
『もののがたり』第七十話「告白 コクハク」感想
『もののがたり』第七十話「告白 コクハク」レビュー感想です。
*『もののがたり』第七十話「告白 コクハク」は『ウルトラジャンプ』2020年9月号(2020年8月25日発売)に収録されたエピソードです。最新話情報は記事中ごろのリンクより。
〜一言あらすじ〜
藁座廻の真の目的は、塞眼の身体を介して結界を突破することだった。次々と姿を現わす藁座廻たち。彼らの狙いは果たして…。京都三大付喪神の一角 大具足 挂は斎の結界の中に封じられ、兵馬とぼたんの元には天日が迫る。さらに5人目の藁座廻が姿を表したことで兵馬の絶望は加速する!!?

なんてクライマックスだよ…。兵馬たちとっては、これ以上ないというほどに最悪の最悪の事態ですが、そんな状況でのサブタイトルの通りに”告白”。こんなの反則すぎですって…。
そして、今回のもう一つの見所である天日と兵馬の戦い。”生大刀”の四人同時発動の迫力ったらないですよ。ストーリーもバトルも最高潮な『もののがたり』、全く目が離せません!!
というわけで、第七十話「告白 コクハク」の感想です。
*『もののがたり』第七十話「告白 コクハク」は『ウルトラジャンプ』2020年9月号に掲載です。
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『ウルトラジャンプ』2020年9月号
『もののがたり』最新話レビュー感想!!
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大具足 一時戦線から退場す…。
まず初めに大具足 挂の方ですが、何でしょうね。とりあえず、かっこよすぎますよね、この圧倒的大物感。藁座廻”凩”に斎を人質に取られた上に、彼女に深刻な損傷を与えられてしまった前話の終わり、不敵な表情から何かしらの算段があるものかと思いきや…。
まさかの何にもなし!!? 普通に斎を傷つけられて、開くことのない(少なくとも斎が回復するまでは)神域の中に閉じ込められる流れになるとは恐れ入りました(笑)
そんな状況になっても動揺することなく泰然としているあたり、潔すぎて 逆にかっこいいわ!! まあ、逆じゃなくてもかっこいいんですけどね。

斎は斎で自らが重症であるにもかかわらず、挂だけでも現世に戻そうとする健気さよ。その斎の横に腰を下ろし、構わず自分の魂をつなぎとめることに専念しろと命じる挂様の男前っぷり。
現世の趨勢すらも”束の間の享楽に成り得たとしても 些事に過ぎん”と、そして次に現世に戻る際に”唐傘の望む世界”出会ったとしてもそれも一興と言い放って、とりあえず最強の付喪神 大具足 挂はここで一旦 退場することになります。
挂が塞眼陣営にいてしまっては 強すぎて話を進める上で不都合があるんだろうなぁ。挂はいわば『るろ剣』の比古清十郎みたいな感じで、作中でも少々スケールの異なるまさしくジョーカー(前号で岐のジョーカーと闘っているので何ですが…)といったキャラですからね。
挂と斎は監視される側と監視する側という関係でありながら、主従関係や信頼関係も存在していて何だか不思議な関係性ですが…。なんか好きなんだよなぁ、この二人。う〜む、退場はちょっと残念ですね。それに、せっかく挂の強さの一端も明かされ始めたかに見えたところだったし…。
兵馬に迫る天日の残酷すぎる仕打ち…。
一方、兵馬の方ですが…。これ以上に酷な状況って存在するか?というほどに残酷な状況を、用意してきましたねぇ。
それにしても、ここにきて5人目の藁座廻の登場か…。岐の天才は隼人だけではなく 鼓吹もまた天才だったわけですから、隼人の体だけが唐傘に喰われるという方が違和感のある話だったわけですが…。これはまた酷な…。
それから正直、造兵のアレは未だによく理解できていないんだけれど、どこからなんだ?そもそも喰われてたの?それとも兵馬と共闘していた時はまだ造兵だったの??
それにしても、まさかこんな形で、再び家族が集うことになるとは。この状況だけでも兵馬の心が折られてしまってもおかしくない状況ですよ。

それでも即座に、彼らへの想いと唐傘への憎しみを吹っ切った兵馬の成長ぶりよ。これも全部兵馬の中でぼたんの存在がどれほどに大きいものかということを物語っていて、やっぱりこの話は”付喪神に彩られた二人の恋物語”なのだと再度実感。なんかジーンときてしまった。
しかし、その ぼたんさえも…。天日、というより隼人と鼓吹の圧倒的な力の前には…。
でも絶望的な格の違いを見せつけられてなお、折れないところが兵馬さんのかっこいいところです。そして、あのタイミングでのぼたんの告白。あれは反則ですよねぇ。しかも、”信じて待ってる”って。
さて、これから兵馬はどうするのか。鍛えに鍛えた今の兵馬ですら、隼人と鼓吹の足下にも及ばないこの現状をいかにして覆すのか。
ちなみに、どうやら生き残った討伐隊は帰ってきたようですが、椿だけは未だ行方知れずのようです。どうなってるんでしょうね。唐傘の結界の中に閉じ込められてりしてるのだろうか…。椿、早く出てきてくれよ〜。
圧倒的天秤。鼓吹と隼人。
それにしてもね。ちょっと強すぎますね、隼人と鼓吹。今の兵馬は奥羽の鬼瓦を一人で倒した時よりも強いはずで、塞眼の中でもかなり上位の実力者に成長しているはずなのに…。
戦いの天才などころか、本人も言っているように、正真正銘 塞眼としての格が違いすぎますよね。むしろ唐傘はどんな手を使ってこんなバケモノを殺せたんだよ、と思うくらいの強さです。そもそも現在、彼らは引手を片方ずつしか持っていませんから。
人の身ながら”塞眼そのもの”に近づく才能を持った次元の違う存在なのだそうで、その天稟はぼたんの”中にあるもの”がざわつくほど。

ただ、この書き方だと塞神が現人神に近い存在のような感じですね。そもそも今更ながら塞眼に力を与える塞神ってなんなんだろうか。一応以前”境界の守護者”という書かれ方はしていた気がしますが、はっきり言って塞神もまた正体は不明の存在ですよね。稀人の一種なのだろうか…。
それにしても、5人目の藁座廻というのはどういうことなんでしょうね。だって、黒壇も藁座廻のことを”より常世の深きより現われ出でた あの四体”と言っていますし、そもそも彼ら自身が現人神に名乗った際も四体しか現れなかったはず。さすがに主人の前に現れないというのは不敬な気がするけれど…。隼人も鼓吹もどちらも天日だったりするのかな。
とにかく、ここにきて主人公である兵馬よりも、圧倒的に特別な存在が現れてしまったわけですが、もともと兵馬さんの真骨頂は圧倒的不利な状況であっても、折れずに覚悟を貫き通す心の強さですからね。
それに兵馬が折れない限り、彼を信じるぼたんの心も折れないはず。現人神を顕現させようとする藁座廻たちの目論見も簡単には叶わないはず。
さて、これからどうなるか、とりあえず次号で大きく話が展開するはず。ますますもって目が離せない!!
「もののがたり」第七十話「告白 コクハク」『ウルトラジャンプ』2020年9月号収録です。
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『ウルトラジャンプ』2020年9月号
本エピソード収録巻
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『もののがたり』第15巻
**2023年1月19日発売**
【あらすじ】常世と現世を繋ぐもの――“付喪神”。付喪神に奪われた青年・兵馬と付喪神を愛する少女・ぼたん。絆を深める二人の縁を引き裂くのは常世の奥底に生まれし存在“藁座廻”。門守の符術“鬼来迎”により召喚された、雅楽寮と八衢黒檀、そして挂の活躍により唐傘勢力を撃破していく塞眼たち。そして、婚礼調度は因縁の敵・時雨との最後の戦いを開始する――!! 絆と恋の付喪ノ語り、激闘必至の第十五巻。
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