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『もののがたり』九十五話【産霊 ムスヒ】感想:婚礼調度を纏う!!筆舌に尽くせぬ高揚感の神展開!!

2023年1月19日 - もののがたり
『もののがたり』九十五話【産霊 ムスヒ】感想:婚礼調度を纏う!!筆舌に尽くせぬ高揚感の神展開!!

『もののがたり』最新刊情報

『もののがたり』第15巻

**2023年1月19日発売**
【あらすじ】常世と現世を繋ぐもの――“付喪神”。付喪神に奪われた青年・兵馬と付喪神を愛する少女・ぼたん。絆を深める二人の縁を引き裂くのは常世の奥底に生まれし存在“藁座廻”。門守の符術“鬼来迎”により召喚された、雅楽寮と八衢黒檀、そして挂の活躍により唐傘勢力を撃破していく塞眼たち。そして、婚礼調度は因縁の敵・時雨との最後の戦いを開始する――!! 絆と恋の付喪ノ語り、激闘必至の第十五巻。


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『もののがたり』九十五話【産霊 ムスヒ】あらすじ&見どころ紹介

『もののがたり』九十五話【産霊 ムスヒ】あらすじ

天恵を纏い更なる力を手に入れた唐傘”岐殺”こと禍津日と戦う兵馬の元に、ついに婚礼調度がたどり着く。羽織の独白で思い出される兵馬との出会いの記憶。兵馬と婚礼調度は共に禍津日と対峙するが、兵馬は既に体力が底をつきかけ、婚礼調度たちにももはや必ずしも余力があるわけでもなく、またその攻撃では禍津日への決定打にはなり得ない。このままでは兵馬たちは徐々に体力を削られてゆき、その先に勝ちはない。禍々しく穢れ膨らんだ禍津日を前に、その出会いは僥倖だったと、兵馬に手を差し伸べる婚礼調度。彼らは新たな主となった兵馬に”ある提案”をする。
  ”お前になら己の全てを託せる”

今回の見どころ

正直、こんなに胸が高鳴る展開はない!! 主たる兵馬に全てを託した婚礼調度と彼らを”使う”兵馬。その互いに信頼しあう姿は胸熱すぎる!! さらに婚礼調度を”纏う”という神展開!! この少年漫画の王道感を貫いて貫いて貫き通した展開、まさに胸が震える。…というか、もはやこの興奮は筆舌に尽くし難いので是非自分で読んで体験してください。

『もののがたり』第九十五話【産霊 ムスヒ】は『ウルトラジャンプ』2023年2月号に掲載。

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『もののがたり』の魅力を紹介!!あらすじや既刊情報も紹介。圧倒的画力が唸るスタイリッシュな”付喪神”の物語!! 『もののがたり』の魅力を紹介!!あらすじや既刊情報も紹介。圧倒的画力が唸るスタイリッシュな”付喪神”の物語!!

『もののがたり』九十五話【産霊 ムスヒ】感想

禍津日と婚礼調度

ついに婚礼調度が最後の戦場に辿り着きました。彼らを見とめ、禍津日が抱いた感想は時雨と同じもの。しかし、禍津日は時雨よりもさらに禍々しい。時雨が己の内面の苦しみの果てに自らの持ちえぬ全てを持つ 恵まれた婚礼調度を穢したいと願ったのに対して、禍津日は どうやら より享楽的に穢すという行為をおこなっているらしい。

より穢れの本質に近いということなのだろうな。天恵を他の唐傘より多く授かっているとも言われているし、元々穢れの純度が高く、穢れを引きつけやすいのだろうな。そもそも天恵を得る前の姿からして、時雨たちに比べて人間離れしていたし…。

そんな禍津日神にとって、大した苦もなく現世に居場所を見つけられた”祝福された存在”である婚礼調度は、キラキラと綺麗で穢したくて仕方ない存在らしい。

ちなみに、硯のセリフからすると、やはり禍津日と天日は同一人物(人物?)らしい。そうなると、やっぱり陽炎がどういう立場になっているのかが、気になるんだよなぁ。禍津日はどうやって独立した意識を持つ二人を操ってたんだろうな。まあ、物語の本筋にはさして関わってこないのだろうけど…。

それと、結のセリフからすると、あくまで天日は隼人の記憶を読んで隼人のように振る舞っていただけで常にその意識は禍津日のものだったようですね。黒檀の時みたいに、器の意志が表面に出ていたわけではないということかな。

ともかく、個人的には禍津日はどうしても好きになれないのだけれど、最後の”キレイだぁ…”だけは、なんだか込み上げるものがありました。

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その出会いは僥倖だった。全てを託せる主。

婚礼調度が禍津日を打ち倒すために兵馬に提案したことは、なんと彼らが一度”器”に戻り、それを兵馬が身に纏うことで”彼らを使う”ということ。この展開は個人的には予想していなかっただけに、とんでもなく胸が震えるものだった。

そこに至るまでの兵馬と婚礼調度が見せたお互いに対する絶対的な信頼も熱すぎた。婚礼調度の一人一人が兵馬に一言ずつかけていく所なんて胸の高鳴りを抑えられない、とんでもない盛り上がりです。それらを経て、主として彼ら 婚礼調度を”纏っ”た兵馬の姿は、もはや…。いや、もはやこの興奮は筆舌に尽くし難い。

そういえば、”付喪神”を”使う”ということ自体が作中で初めてなんだよな、傀儡符での”使役”はあったけど。付喪神が”物”である以上、人に”使われる”という流れは極々自然なはずなんだけれど、こういうふうに人が実際に扱い”使う”という使い方が描かれるとは思っても見なかったなぁ(我ながら何故かわからないが…お陰様でとんでもなく熱くなれました)。

それにしても、付喪神が”物”に戻り、人に”使わ”れるというのはこれ以上ない信頼の表し方ですよね。そして、すごい地味な部分なのだけれど、匣のセリフのフォントサイズが他の5人と同じくらいのサイズ(むしろ大きいくらい?)だったのがさ、すごい良かったんですよね。だって、つまり あの匣が大きな声出しているということでしょ。それだけでも、読んでて高揚しますよね。

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婚礼調度を纏う。

そして、婚礼調度を”纏った”兵馬ですよ。こんなに胸が熱くなる展開 他にあるか?というほどに少年漫画の王道をぶち貫いている神展開だよ、全く。

とにかく、婚礼調度 全員を纏うという時点でもかっこいいのだけれど、彼らを”使いこなす”様がカッコ良すぎるんだよね。匣の能力を使うところなんて空気感が最高だし、禍津日の存在を照妖鏡でとらえるとかいうのも反則すぎでしょう。

この静かに圧倒して追い詰めていく感じがたまらない。それぞれの能力も普段に増して洗練されている感があるのがまた良い。そして何より、”生大刀”仕様の薙の刀がね…。いやもう、かっこいいのなんって、ああ、語彙が足りない!!

とにかく、かっこよさ、胸熱さがページを捲るごとにどんどん積み重なっていく感じなのだよ。この感じは説明できるような物ではないので、もう読んでみないとわからないのです。

さて、物語はクライマックスのようですが、そろそろエンディングも近づいていそうな感じですね。禍津日を退けたら、残るは現人神だけ。とはいえ、現人神とは戦わない気がするんですよね…。

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