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『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」あらすじ紹介&レビュー感想
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『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」あらすじ紹介
『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」のあらすじ紹介です。
まずは第69話「愛する者を殺せば」のあらすじを紹介します。
*『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」は2021年1月26日発売の『少年エース』2021年3月号に収録されたエピソードです。
【簡単あらすじ】

リヒトーと時風、どちらか1人ではなく2人ともを救うために。道安とジェイルは協力して陽菜を2人の元に送り届けようとするが、2人の力をしても、リヒトーと時風の斬撃を防ぎきることは至難。彼らへの距離が近くなるにつれ、さらに激しくさらに密になる斬撃はついに道安の防御をも崩し…。その時、”心撃の撃墜王”ペレが、そしてそれに続くようにして特務たちも2人をフォローするために立ち上がる。皆の協力を得て道安とジェイル、そして陽奈はさらに進む!!しかし、目前の100mをきった瞬間、突然足が止まる。その先はあまりの攻撃の速度に、道安たちですら足を踏み入れることのできない領域だった。それでも一人覚悟を決めて進もうとする陽奈の前に、ある人物が手を差し伸べる…。陽奈はリヒトーの元へたどり着けるのか!!?
というのが、ざっくりとしたあらすじですね。(*核心部はぼやかしています)
では、ここからは少しばかりネタバレ込みで第69話「愛するの者を殺せば」の感想を書きたいと思います。
感想を読む前に、本編を読んでおきたいという方はまずは下記リンクからどうぞ!
*『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」は少年エース少年エース2021年3月号掲載です!
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『少年エース』2021年3月号
ちなみに『プランダラ』第17巻も同じく1月26日に発売されました。そちらもどうぞ。
『プランダラ』第17巻
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『プランダラ』第69話「愛するものを殺せば」レビュー感想
今回は特にすごかったなァ。水無月すう先生の、実力をまざまざと見せつけられた感じがしました。正直、ちょっと無茶展開やちょっと都合が良い気がする部分もあると思っていたんですが、そんなの気にならんくらい(個人の感想です)綺麗に繋げてきましたね。
陽奈のカウントだったり、新型撃墜王がAクラスクローンだったり、アインズの能力がリヒトーと同じだったり、なんとなく話を劇的にするために設定しているんだろうなと、思っていたらまさかここでこんなに綺麗に回収されるのかっ!!と、読んですぐに思わず誰かに話したくなるほどでした。
では、今回の感想をいくつか書いていこうかと思います。
道安とジェイルだけじゃない!!リヒトーたちの元へ!!
まずは、ペレね。めちゃくちゃいいシーンというか美味しいところ持っていきますよね。一瞬、道安の意識が水花に向いて、斬撃を見誤った瞬間、道安の頭に斬撃の方向を知らせる指示が浮かんだわけですが…。
正直なこと言うと、個人的には一瞬、第53話の共闘シーンに重なって、”えっリヒトー?”となったんですが(第53話のレビュー参照)、当然現状のリヒトーがそんなことできるわけもなく…。で、誰かと思えばペレですよ!! 次のページめくってのペレが頼もしかっこよすぎる。地味にエリンが協力しているのも良いですね。それにしても、この二人の能力はかなり相性いいよね。

正直、ペレはめんどくさがりでかつクールなキャラを気取っていますが、ここ一番で熱い展開の火付け役な印象があります。なんやかんや、能力の特性もありますが、”仲間”とか”力を合わせて”とかの感じが一番強いキャラなんですよね、個人的な印象としては。
実際、バロットの能力は個人のカウントに依存しますから、多分裏返しなんですよね。ペレのカウントは”人を疑った数”。だからこそ、本質は信じられる人間との出会いを求めていて、結果自分が本当にそう言う居場所を得られたら、そこで真価を発揮するのじゃないかなと思っています。この漫画の面白いところはそう言うところでもあるのかな、なんて…。
そのあと、特務の面々もペレに続いてそこからの”どうか前だけを”とか痺れすぎるますですよ。前からちょこちょこ書いていますが、本当にこの作品は逐一がクライマックスで、一コマ一コマが見せ場続きで、アツすぎるなぁ。

これでまだ最終決戦ですらないからね。まだラスボスのシュメルマン、出てきてすらないから(笑)
というか、遠いとはいえリヒトーたちの斬撃を軽くいなすとは、ハーズちゃん意外とやるなとちょっと感心。
ところで、胸熱シーンに水を差して申し訳ないのだけれど、道安が受けた斬撃の場所が左こめかみだったわけじゃないですか。トレードマークのメッシュ毛がなくならなくてよかったな、と思ってしまったのは私だけでしょうか…。
私のカウントは…。陽奈の覚悟!!?
そして、これですよね。今回のエピソードの一番のクライマックスはこれしかあり得ません(重ねて言いますが個人の感想です)。陽菜のカウントですよ。単行本の1巻で少しだけ取り上げられて以降、その後は忘れられたかのように焦点を当てられていなかったのに…。
ここにきて、”私のカウントは−”のくだりはズルすぎます!!
全てはこの展開のための伏線だったのか…。陽菜のカウントもそうですし、かつて陽奈がリヒトーに言ったセリフも昇華して込められているこのセリフ…。最高。。

それから、もし自分が死んだ時は”もう300年 あの人を支えてくれますか…”のセリフを道安に向けて言うのも涙を誘います。特に道安に向けて言うのがいいですよね、本当に。
そして死すらも覚悟してさらに前へと進む陽菜の前に、”ある人物”が現れて手を差し伸べます。陽菜を導くこのもう一人の存在が、今回のエピソードのもう一つのクライマックスかつとんでもない伏線回収でした。これに関しては次の項で書きます。
それにしても、みんなが協力して活路を開く、さらにテンポも最高で、テンションも爆上がり、この辺りはもしアニメだったらBGM最高潮で間違いなく大盛り上がりを見せるところでしょう。そして、そのままの勢いでリヒトーたちのところまで到達してしまう…とはならないのが、さすがは『プランダラ』ですよ。”勇気”、”友情’、”勝利”だなんて単純なご都合主義で話を進めさせません(笑)

“リヒトーの特務復帰からのペレの裏切り&新型撃墜王登場”然り、”時風との和解&撃墜王集結からの時風の闇落ち”然り、これまでもいけるいけると思わせてからのどん底展開が繰り広げられましたからね。”勇気”、”友情”である程度まで行っても、最後にまだもう一つ壁が立ちふさがる、みたいなのはもはや『プランダラ』の様式美ですかね(笑)
でも、まあ”足の「速さ」が足りない”は、た、確かにと思わされましたが。で、そこに出てくるのが”あの人物”。めちゃめちゃ綺麗にピースがはまってくるやんか(興奮)!!
時風の殺意を受け止めたのはアインズ!!?
と言うわけで、アインズですよ。はじめ陽菜に手を差し伸べた存在が誰なのかは伏せられた形で描かれていましたので、もしかして月菜が現れる奇跡でも起きたのかと思いました。ただ、そうすると”あなたが陽奈ね”のセリフが違和感があるなぁとなったわけですけど。
そう思った理由としては、”おいで”という柔らかな(?)言葉遣いと、それとともに陽菜に差し伸ばされた手の、光を纏ったかのような描写が、包み込むような優しい雰囲気とともに非現実感をたたえていたこと…。ちょっと、これまでのアインズの粗野で暴力的な言動とは結びつかないですよね。よくよく見れば、差し伸べられた手はまぎれもない新型撃墜王の制服なんですけどね。
そして、ここにきてアインズがリヒトーと同じ”閃撃”の能力を持っていること(他の新型も伝説の撃墜王たちに類する能力を持っているが、明言されているのはアインズだけ)がパズルの最後のピースのようにピタリとハマります。道安やジェイルですら進むことのできない音速の斬撃領域、そこに踏み込めるのはリヒトーと同じ”閃撃”の持ち主だけ。アインズにこの能力が与えられたのは、このための伏線だったのか…。

そしてアインズが自分を犠牲にして時風を止めようとするのも、それに対して時風が殺そうとするのにどうしても直前で刃が止まってしまって傷つける事ができない描写もいいですよね。この辺りの描写で、個人的には彼ら新型撃墜王をAクラスクローンとして登場させていたことが綺麗に回収されたように感じました。
つまり、今回の描写からすると、この時点でアインズは時風にとって”愛する対象”になっているわけです。ただ普通に考えるとちょっとないよなぁと思いますよね、いわばアインズは新参者ですから。もちろんこの3ヶ月アインズは殺意に支配された時風を支えてきたんでしょうが、それだけで陽奈と並ぶような存在として描かれるのはなんとも薄っぺらい感じになってしまったでしょう。
しかし、ここで彼女が一ノ瀬さんのクローンであるということが効いてくるわけですよ。上述の通り、今回のエピソードのアインズは、今までのアインズとは雰囲気がかなり違いました(開戦時に時風のおにぎりを食べていたりと伏線はありましたが)。まるで一ノ瀬さん本人が乗り移ってるんじゃないかと思わせるような(?)雰囲気さえありました。

その上で、眼前に立ちはだかったアインズの姿と言葉に、Aクラスのみんなが残した遺書のメッセージが時風の脳裏によぎるわけです。もちろんこの3ヶ月の間でアインズ自身の存在も時風にとってそれなりに大きいものにはなっていたのでしょうし、危険を顧みずに渦中に飛び込んだ彼女の覚悟も相当なものでしょうが、個人的にはそれだけではどうにもしっくりこないので…。
時風の中でAクラスのみんなの存在がどれだけ大きく、どれだけ大切なものだったか、それこそ彼らの存在は時風にとって家族のように”愛する存在”だったのだと。それら全部が合わさって、時風の心の隙間を埋めたのだ、と納得しています。
もちろん、あくまで個人の解釈ですし、違う解釈ができそうな描写もあるんですが、こう考えるとこれまでの全部が綺麗に収束したように思って1人で感動しています(笑) すげえ、水無月すう先生、話の展開がうますぎるよ…。
そして、Aクラスのメンバーの遺言を踏まえてのアインズの”もう好きなだけ泣いていいの…本当のお友達が…迎えに来たのよ…”は正直泣けた。”本当のお友達”という部分も、自分たちを対比しているようで、ちょっと切ないですしね。
というわけで、『プランダラ』第69話「愛する者を殺せば」のレビュー感想でした。
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