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『プランダラ』レビューリンク

“新型撃墜王”に関する3つの疑問

リヒトーとゲシュペンスの決闘の後から、本格的に”新型撃墜王”が戦場に導入され始めました。

シュメルマンの”切り札”のひとつであるこの”新型撃墜王”は陽奈の母親である月奈=ファロウの開発した新薬(と思われる)をAクラスのクローンたちに投薬することで生み出された全く新しい”撃墜王”です。

その全員がシュメルマンの遺伝子を最も多く注入されたりリヒトーをもはるかに上回る力を持っているとされ、そのカウントは全員50万という驚異の数値を誇ります。

新型撃墜王のカウントは50万

“新型撃墜王”たちが実戦に配備されはじめて、徐々に彼らに関する情報も明らかにされてきました。

今回は第52話「天使」を読んで気になった3点について考察してみます。第52話のレビュー感想にも書いていますが、以下の3点です。

  • 新型撃墜王たちの能力は伝説の撃墜王の能力と同じなのか?
  • 同じ、あるいは類する能力だとすれば、それは何故手に入れることができたのか?
  • 何故カウントを増幅することができないのか?

長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。

では、順番にみていきましょう。

考察1. “新型撃墜王”と”伝説の撃墜王”の能力について

まず、初めの疑問は…

1.新型撃墜王たちの能力は伝説の撃墜王の能力と同じなのか?

ということです。

新型撃墜王は伝説の撃墜王と対応している!!?

第51話と第52話とで主だった新型撃墜王(A組の主要メンバー)の能力は3号(ドライ)を除いて描写されました(能力についての言及はありませんが…)。

まず間違いないのは1号(アインズ)の能力ですね。これは彼女自身が「閃撃」と口にしているので、リヒトーと同じ能力だと考えてよいでしょう。リヒトーよりも速いいうのは純粋にカウントの問題かな。。

さらに園原の弾丸を熱をまとった(?)掌で防いだ2号(ツヴァイ)と、園原の追撃を全て撃ち落とした4号(フィーア)に、園原を一瞬で斬り伏せた5号(フンフ)、園原の記憶を読んだ6号(ゼクス)。

それぞれ「爆撃」、「追撃」、「瞬撃」、「心撃」を思わせる能力描写です。

1号がリヒトーの「閃撃」に、4号が園原の「追撃」、6号がペレの「心撃」に対応しているので、それぞれ名前が撃墜王のシリアルナンバーに対応しているのかとも思ったのですが…

“伝説の撃墜王” 『プランダラ』第7巻より引用

*ここでシリアルナンバーといっているのは、伝説の撃墜王たちの左目に浮かぶ3桁の数字です。作中で描かれたのはリヒトーと道安だけですが、それぞれ001と003となっていたので、おそらく002が時風、004が園原、005がアラン大尉、006がペレで、ナナが000(あるいは007?)だと思われます。作中で紹介されている順番的に…。

時風とアラン大尉のシリアルナンバー逆なのかな?そうなら、新型撃墜王の名前(番号)とぴったり対応するのですけれど…。

もしこのとおりに、新型撃墜王の1号~7号が伝説の撃墜王と対応する能力をもっているのだとすると…まだ能力を見せていない3号は「重撃」の能力を持っていることになります。そうなると何故道安に「重撃」で対抗しなかったのかという疑問が出てきますね。。

しかも戦闘中の描写をよく見ると、なんだか新型…いっぱいいましたね(笑)

だとすると、新型は必ずしも伝説の撃墜王に対応しているわけではないとも考えられますが…。少なくとも新型撃墜王の使っている能力が伝説の撃墜王たちの能力に似ていることは確かなので…。

いつもAクラスのメインの7人ばかりが描かれているし、伝説の撃墜王の人数にも一致するから、新型撃墜王も7人だと思っていたのだけれど…。

少なくとも1号(アインズ)から7号(ジーヴェン)までは、伝説の撃墜王たちに対応していると見てもよさそうですね。

完全に同じ能力なのか!!?

では、完全に同じ能力なのかというと…どうやら必ずしも同じ能力というわけではないようです。

鍵になるのが6号(ゼクス)の発言。彼女は仲間から”ゲシュペンスのように心を読めるでしょ”と言われた際に、”私は記憶が読めるだけ”と答えています。

“6号は対象の記憶が読める!”第52話「天使」より引用

ゲシュペンスの”心を読む”「心撃」に対して”記憶を読む能力”。

にた能力ではありますが、全く同じ能力ではありません。

仮に皆が全く同じ能力を持つのであれば7号はナナと同様タイムトラベルの能力をもってしまうはずなので、もっとまずい展開になっているはず…。

この6号の能力をオリジナルの「心撃」の劣化と考えるか、同格同系統の別の能力と考えるかで新型撃墜王の評価が分かれますね。

ペレの「心撃」がその瞬間の読心以外の能力を使っている描写がないからなんとも言えませんが、少なくとも6号は対象の頭のなかの記憶をさかのぼって読み取り、かつそれを可視化することまでできるようです。

ん?もしかしてこれペレの「心撃」よりも上位の能力じゃないか??

となると、新型撃墜王の少なくとも1号から7号は、対応する伝説の撃墜王たちと同等あるいはさらに上位の能力をもっていると考えられそうです。

考察2. “新型撃墜王”の能力入手について

では次に

2.同じ、あるいは類する能力だとすれば、それは何故手に入れることができたのか?

ということについて考察してみます。

バロットの能力はカウントの種類に依存する。

まず初めに考えるべきは”新型撃墜王”たちが”伝説の撃墜王”たちと同じ能力を何故もっているのかということですね。

そもそもバロットの能力というのはカウントの種類に関連した能力が発現します。

『プランダラ』第2巻より引用

例えば、道安のカウントは”屈服した数”なので”重力”という形で能力が現れましたし、園原のカウントは”固執”なので”追尾”という形の能力が現れています。

*リヒトーに関しては、カウント認証前から「閃撃」を使っているので、個人的にはあれはバロットの能力ではないと思っています。時風に関してはまだ能力が明確にはわかっていませんが、バロットの能力が剣速であるのならカウント”愛するものを斬った数”とのつながりはわかりませんし、そもそも彼の今のカウントは廃棄戦争終結後のものなので、とりあえず例外。この二人に限って言えばバロットは単なる増幅器でしかないのかもしれません。

とにかく、能力とカウントが関連するとすれば、まったく同じカウントを設定しないことには同じ能力は発現しないはず…。最低でも同系統のカウントの設定しないと同系統の能力にすらならないでしょう。

特に1号に関しては「閃撃」であると断言しているわけですから、その能力の発現はリヒトーの遺伝子でも取り込まない限りはありえないように思います。

伝説の撃墜王たちの遺伝子を取り込んでいる??

他の新型に関しても、伝説の撃墜王たちの遺伝子を取り込むことで彼らの能力の一端も受け継いだ…と考えれば分かりいいのですが…。

ただそうすると同時にシュメルマンの遺伝子も取り込んでしまうことになり、新薬の設定と齟齬が生まれます。

月菜の作った新薬は”シュメルマンの遺伝子”を必要とせず誰もが撃墜王になれる薬です。これを使って撃墜王化したはずの新型が間接的にでもシュメルマンの遺伝子を取り込んでいるということは大きな矛盾ですよね。

『プランダラ』第12巻より引用

月菜の研究室が議会の力で閉ざされていたことから、一つの可能性として…

現在軍が使っている薬は月菜の開発したものではなく、フィレンダが独自に開発した別の薬であるということも考えられます。

とはいえ、すでに現在軍の使用している薬は遺伝子検査がいらないことが明記されていますし、新型たちがカウントを増幅できないことからもシュメルマンの遺伝子を一切取り込んでいないであろうことが推察されます…。

う〜ん、何だろう?新薬は撃墜王たちの遺伝子をもとにしているけど、シュメルマンの遺伝子は一度撃墜王たちの中に取り込まれることで抑制されているとか?あるいは適合した条件を調べることで、アルシングに同期する要素のみの取り出しに成功したとかそういうことかな??

月奈=ファロウの新薬と”新型撃墜王”。

そもそも月奈の新薬にはリヒトーをもはるかに凌ぐ力をあたえてしまうという設定がありました。

のですが…、今までのところ”新型撃墜王”にそこまでの力があるようには見えないのですよね。少なくとも道連れ覚悟とはいえ道安一人で全員を抑えられていたし…。アインズに関しては1対1では園原に敗れていました。

もちろん戦闘経験の差ということもあるのでしょうが…。

少なくとも今現在の活躍(?)からは、新型撃墜王が伝説の撃墜王たちを上回るほどの力を持っているようには描かれていませんよね。

となると、やはりますます彼らの使っている新薬は月奈の薬とは別物である可能性があるような…ないような。

月奈の言うリヒトーを凌ぐ力とは、自分の体単体で引き出せる力(バロットなし)ということなのでしょうか??

“30万程度の…クソザコがっ!!”第53話「後悔」より引用

そもそも新型のカウントは一律50万(徐々に増やすことはできないみたい)という点からもまず間違いなく”与えられた(?)”ものであろうと思われます。少なくとも生まれたばかり(?)の彼らが自力で50万ものカウントをためたということは考え難いです。

もしかするとこれがリヒトー以上にアルシングの力を引き出しているということなのだろうか…。何もしなくてもアルシングからカウント50万分の力を取り出せる…という??確かにリヒトー自身が引き出しているアルシングの力というと、増幅分だけなわけですし、そうだとすれば一応筋は通るかな。

それと新型はみんなカウントがバロットではなく自分の体に刻まれているのだけれど、これは一体どういうことなのでしょうか?

いや、道安もね。そうなんですけど。実際、道安のバロットってどうなってんの?埋め込んでんの??あ、あとナナもか。。

ただ新型はみんな手にバロットを持っているにもかかわらず、体の方にカウントがでているんですよ。不思議よな〜。

何故新型たちが伝説の撃墜王を思わせるような能力を使えるのかという謎は深まるばかりですね。

物語的にはね、面白いんですよ、そりゃ。伝説の撃墜王と全く同じ能力を持つ敵が出てくるなんて最高に王道な展開じゃないですか?

考察3. “新型撃墜王”のカウント増幅について

最後の疑問は

3.何故カウントを増幅することができないのか?

というものです。

これについては、うん、一番不思議ですね。設定の変更でしょうか?

撃墜王とカウントの増幅。

新型撃墜王たちがカウントを増幅できない理由については、作中では”シュメルマンの遺伝子”を持っていないからということで説明されている感じです。

これは道安の新型たちへの”俺たち伝説の撃墜王は シュメルマンの殺意に支配される代わりに カウントを引き上げることができるんだぜ”というセリフからの推測ですが…。

この発言は裏返せば、新型は”シュメルマンの遺伝子を持っていないからカウントを引き上げることができない”というように解釈できます。

ただ、これ少しおかしいのです。

もともと、彼ら伝説の撃墜王たちがカウントを引き上げられるのは、シュメルマンの遺伝子によって自分自身がバロットを介さずともアルシングの力を引き出すことができるからだったはずです。

つまり、バロットを介さずともアルシングの力を引き出せる人間が、アルシングの力を引き出すバロットを使用することで掛け算的に力を増幅できるということだったのです。

『プランダラ』第6巻より引用

ただ、そのバロットを介さずともアルシングの力を引き出すことのできる能力は”シュメルマンの遺伝子”のよるものなので、”伝説の撃墜王”たちはカウントを増幅すればするほど”シュメルマンの殺意”に支配されてしまうのです。

これを踏まえて、新薬の性質を考えると、薬の効能は既に書いた通り”シュメルマンの遺伝子に必要とせず誰もを撃墜王にすることができる”というものです。つまり新型撃墜王は”シュメルマンの殺意”とは無関係にバロットを介さずにアルシングの力を引き出せるはずなのです。

仮にそうであれば、上記の理屈からして、バロットと併用することでカウントの増幅も可能のはずですが…。

新型撃墜王はバロットにカウントを刻めない??

仮に新型撃墜王がバロットでなく自らの体にカウントを刻んでいることの理由をバロットにカウントを刻むことができない(バロットを扱えない)からとしてみましょう。

そうすると、当然ながらアルシングの力を引き出すことができるのは自分自身だけなのでカウントの増幅はできません。

これで一見説明はつきそうに思うのですが…。

だとするとリィンと戦で劣勢になった際に、慌ててバロットを拾おうとしたことに違和感を感じます。

『プランダラ』第13巻より引用

新型撃墜王たちはバロットなしでは本気を出せない、つまりバロットを介して力を発揮しているということになります。

シンプルに考えると、カウントの増幅は可能だが、現状何かの要因があって50万以上のカウントにはできない、というところでしょうか。

ただこれに関しても気になることが1点。本気になった際のカウントの現れ方が数字が増加していくような描写ではなく突如浮き出る描写だったのです。それこそ0か50万か、という描写です。

それに、これだとやはり体の方にカウントが刻まれている理由にはならないのですよね。

身体にカウントを刻んでいる人といえば…

新型撃墜王同様に、バロットではなく身体にカウントを刻んでいる人といえば、ナナと道安ですね。

ナナに関して言えば、新型と同じく顔にカウントが刻まれていますが、バロットの複製品ができる以前から既に頬に星のカウントが出ていました。

この時点でナナが能力を使えたのかどうかは不明ですが…。のちの撃墜王集合の絵ではナナがチャクラムらしき武器を持っているのがわかるので、これが彼女のバロットなのかもしれません。そうだとすると新型撃墜王と同じですね。

『プランダラ』第13巻より引用

ただナナの場合は例外のようにも思えます。そもそも彼女は正式な手術をうけたわけではない被検体ですし…。なにより、彼女のカウントはどうも能力の使用上限回数のうようにも思えるんですよね。

ナナのカウントは、戦争前の時点で56でしたが、戦争終了時点で6になっています。その後軍を抜けてからリヒトーへのビデオレターの中ではずっと6のままで、ジェイルたち4人を過去に飛ばした後にカウントは2になっています。

このことから人間を一人(自分も含め)タイムトラベルさせるごとに1カウント消費していると考えるとしっくりきます。

(なぜかジェイルたちを飛ばす直前だけは7になっているのですが、おそらくは途中で大人の事情による設定変更があったのでは…と、カウントを残り2にしておきたかった事情ができた??)

そうなると、新型のカウントとはまたちがうものだと考えられますね。

いっぽうでもう一人の身体にカウントを刻む男「重撃」の撃墜王道安武虎ですが…

『プランダラ』第9巻より引用

この男に関しては…バロットを身体に埋め込んでいるのではないか説が…。

理由としては、唯一バロットを持たずにバロットの能力を使用している人間だからです。

こちらも身体にカウントを刻んでいるものの、バロットはちゃんと持っている新型とは少し違いそうです。

無理やり説明をつけてみると…

さて、”バロットも使えるしバロットなしでもアルシングの力を引き出せるのにカウント増幅ができない”、”バロットを持っているのに身体にカウントが刻まれている”。

これらのことを現状で説明しきるのはどうにも困難なようです。

むりやり理屈をこじつけると、新型撃墜王はバロットと自身の力を併用して50万カウントを実現しているが、引き出せる力は常に一定(常にmax?)な為、”伝説の撃墜王”のような増幅はできない…とかかな。

ドラゴンボールで言う所の戦闘力をコントロールできる悟空たちが伝説の撃墜王で、コントロールできない初期ベジータや他の宇宙人たちが新型撃墜王というイメージでしょうか。

バロットでなく体側にカウントがある理由は…

バロットはアルシングの力を引き出すものなわけで、そういう観点から見れば撃墜王の体自体がバロットみたいなものですからカウント認証可能なのかも…。

実際、自分のカウント(アルシア全国民が持つ通常カウント)は身体に刻むわけなので、それを刻む前に認証したら身体の方にバロットのカウントが刻まれるのかも…。

そうだとすれば、新型はいわゆる試験官ベイビーなので、外的にあらかじめカウントを植え付けていると考えればあり得そうです。

さらにその際に肉体の方に伝説の撃墜王の能力(同じ種類のカウント?)を植え付けていたのだとすると…。バロットが違っても同じ能力を持っていることは納得できなくもない。

ちょっと強引ですが、現時点の材料で考えられるのはこのくらいです。

今回はこの辺りで終わらせてもらいます。

…ずいぶん長くなっちゃったな。。

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