『オオカミライズ』第11話【壮絶!!】血の一滴すらも!! | 「Box of The Dead」感想

【オオカミライズ】第11話「Box of The Dead」レビュー感想

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『オオカミライズ』11話感想

『オオカミライズ』11「Box of The Death」レビュー感想です。

〜前話の一言あらすじ〜

倭狼の変質の原因は隕石とともに飛来したウィルスのような微小な未知の”もの”だった。ケンは始まりの場所で、アキラ、イサクと3人で過ごした日々を語る。

今回も引き続きアキラ達の過去が描かれます。今回はアキラ視点で結構重要なことが明らかになったんじゃないですかね。一つは蛍のことが詳しく描かれたこと。そしてもう一つはケンがアキラの”味”を知ったことかな。

蛍と昭。時代に引き裂かれる2人。

蛍は倭人で華人の外交官の息子であるアキラの家庭教師だったんですね。実はアキラの本名は”ジャオ”と読みます。蛍から日本語を学んでいたらしい。

作中ではすでにニホンは滅んでいますから、日本語は滅んだ国の言葉になります。蛍の”わたしたちの言葉を知ってくれてありがとう”というセリフはなんだか『シュトヘル』を思い出させますね。

外交官であるアキラの父は倭人に歩み寄る努力をしていたため、当局に目をつけられてしまい亡命することになります。アキラはどうやら蛍に好意を抱いていたようですが、別離を余儀なくされます。

これで終わればただの”時代に引き裂かれた悲恋”で話は終わりますが、そうはならず…。蛍は倭人のデモに巻き込まれて捕らえられてしまい、アキラは偶然その場面を目撃して全てを捨てる覚悟で彼女を助けようと決意します。

アキラは蛍を助けるために自らの意思で収容されたということになりますね。収容所に潜り込むために華人であることを隠して、本名の”ジャオ”を偽り、和読みの”アキラ”としていたってことかな。4話のケンとの自己紹介で”ジャ…”と言いかけていたのはこれが理由だったんですね。

時系列が飛び飛びの作品なので難しいんですけど、今回の時点で蛍は実際に処刑されてしまったんでしょうか?それともあれはあくまで死を目前にしたアキラが混濁した意識の中で見た夢だったのでしょうか?

蛍が死んでしまっているのだとしたら、本当に救われないですよね…。

生き延びるために!!血の一滴すらも。。

さて、実は今回のお話ではアキラとケンは「箱」に閉じ込められています。

「箱」というのは簡単に言えば拷問道具のようなもので身動きできないほどの狭い空間に食事や水も与えられずに3日間閉じ込められるものです。一度入れば死を待つのみ、まさしくタイトル「Box of The Dead」通り”死者の箱”です。

前話の回想では外道たちの嫌がらせはイサクの食べ物に石を入れるレベルだったというのにに、だいぶと度を越していますよね。だいぶ時間が経過しているのだろうか?外道たちのイサクに対する扱いにも変化があるようで、外道がイサクに何をさせようとしているのかも気になりますが…。

とにかく今回は、アキラの迫力が凄まじかった。これぞ伊藤作品という”今まさに生きているっ”という感じの鬼気迫った描写は圧倒的!!こういうものを描かせたら他の追随を許しませんよね、伊藤先生は。

アキラが左手を失ったのはこの時だったんですね。

…これ、多分左手の小指から人差し指までの4本第一関節から上を切断されてますよね…。そんな状態で治療もされないままケンと二人で「箱」に入れられて…。おそらく命を繋いでも左手は壊死するでしょう。

時間とともに衰弱していくアキラ達とゆっくりと、けれども止まることなく滴り続ける血。その一滴一滴があたかもこぼれゆく命の雫の如く。そして、アキラはすでに生を諦めかけていたケンの口にその腕を突っ込むのです。

“この血で生きられるだけ生きろ”

アキラの中にあるものは絶望でも諦めでもなく、ただ怒りです。何にもなれず、ただ無駄に流されていく自分の血に、命に。文字どおりアキラはケンに命を飲ませるんです。

そしてこの時、ケンはアキラの血に”甘さ”を感じているのです。思うにケンの感じた”甘さ”はアキラの命の味なんじゃないかなぁ。ケンもまたアキラの命を飲んでいるのです。

2話で倭狼となったケンがアキラと再会した際に、”味もあのときのなんだろうなあ”というセリフがありましたが、その”あのとき”と言うのがまさにこの時のことなんでしょう。

そう考えると、一度命を諦めたケンにある意味でアキラが新しい命を灯したと言えますね。なんとなく倭狼の起源を彷彿とさせますね。ケンの倭狼としてのルーツ(血の味を教えたというか…)はアキラによってもたらされた、アキラがケンを狼にしたとも言えるのかもしれない。だからこそ、アキラは自身の手でケンを殺そうとしているのかなぁ。

ケンノことをアキラは”剣”と読んでいましたが、それも今回のアキラの最後のセリフ的にこの出来事に由来しているようです。いやぁ、命を燃やしている感、凄まじいです。

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Author: mangameshi

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