
『あやかしトライアングル』最新刊情報

『あやかしトライアングル』最新第12巻
【あらすじ】
夏休みに山へキャンプへやってきた祭里達。楽しく過ごすのも束の間、ヤヨは落武者の怨霊に遭遇してしまう! さらに怨霊はルーに取り憑いてしまい…。ノーパンで暴れるルーに集中力を欠いた祭里は、成す術もなく――!?
『あやかしトライアングル』第116話「妖巫女の正体」あらすじ紹介

・第116話「妖巫女の正体」あらすじ紹介
・穢れが五行仙の思念によって作られ、妖巫女である すずの周辺に送られていたことが明らかになると同時に、祓忍の前身である陰陽連と妖巫女の間の長きにわたる因縁の存在も明かされる。真実を知るべく すずは”幼心の君”をお風呂に誘い、腹を割って話をする決意をする。妖巫女が一体何者なのかというすずの問いかけに”幼心の君”は過去の出来事をバスタブに投影するのだった…。
・内容&見どころ
・妖巫女が何者なのかついにその正体が明かされます。そう、その正体とは『邪馬台幻想記』にて陰陽連から邪馬台国を守り、その野望を打ち砕いた女王 壱与その人だったのです!! 妖巫女と陰陽連の千年を超える因縁も明らかになり、物語は加速していく!!
*『あやかしトライアングル』第116話「妖巫女の正体」は『ジャンプ+』にて2023年1月9日に掲載されました。
『あやかしトライアングル』最新刊
『あやかしトライアングル』第116話「妖巫女の正体」感想
・妖巫女の正体は『邪馬台幻想記』の壱与!!?
穢れの事件の裏に陰陽連の思惑があったことが明らかになりましたが、何はさておき、まず驚きだったのは、ついに明かされた妖巫女の正体。というより、後の世で妖巫女と呼ばれる、その天性の始まりである人物が誰だったのか…。
なんとその人物とは邪馬台の女王 壱与。名前と、この衣装が描かれても、ピンとこない人もいるかもしれませんが、実はこの人物は矢吹健太朗先生の初連載作品『邪馬台幻想記』のヒロインにして、女王卑弥呼 亡き後の邪馬台の国、および近隣の国々をまとめ”陰陽連”の野望を打ち砕いた人物なのです!!
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ちなみに本作『あやかしトライアングル』で祭里たちが所属する”祓忍”の前身組織である”陰陽連”というのは『邪馬台幻想記』にも登場した組織で、”高天の都”に眠ると言われる”神威力”を手に入れるために”国崩し”を行うなど、倭国内で暗躍していました。邪馬台の国も彼らの”国崩し”の対象になりますが、壱与と彼女を支える”紫苑”の力で、陰陽連の野望を打ち砕くこととなったのでした。

現在まで祓忍が隆盛を誇っていることからして、一度は陰陽連の野望は阻まれたものの、時間をかけてその力を取り戻していったのでしょう。おそらく壱与もいつか再び 陰陽連が日本(倭国)を脅かす脅威になる時がくると予想して、転生を決意したのでは無いかと思われます。それにしてもまさか『あやかしトライアングル』と『邪馬台幻想記』が本当にリンクしてくるとはね。
ちなみに、壱与と共に戦った紫苑(元 陰陽連の方術士ながら、壱与の理想に共感し鞍替えした)の姿が、女性になった祭里に似て(銀髪とか)います。紫苑が転生という苦難の道を壱与一人に歩ませるかな?という気もするので、もしかすると祭里もまた紫苑の転生した姿…ということも考えられるのでは??なんて思っています。
それにしても、これまで人々を妖から守るための存在だと思っていた祓忍が、民草の脅威である”陰陽連”の後の世の姿だったとは…。これはなかなかのどんでん返しですね。とはいえ、五行仙の思惑こそは不明なものの、少なくとも祭里たち現在の祓忍は人々のために活動していますし、また1800年以上経っていて、かつ日本社会の陰に確たる地位を築いているにもかかわらず、当時の”陰陽連”としての野望の成就とは程遠い現状も踏まえると、今更 かつての野望成就のために力を蓄えている…という感じでも無いんですよね。

ちなみに、五行仙は妖巫女がいなければ彼ら”陰陽連”が国の礎となれていた…と語っています。まあ、国ができてしまった以上、礎になることは無理でしょうが…かつて”国崩し”をしていた人たちの言葉とは思えないですよね。それに十分に中枢に根を貼ってはいるわけだし、時間も十分あったわけです。その気になればもっと国を掌中に入れるくらい出来たんじゃないかなと思っていましますよね。
実際、妖巫女が現れなければ、今回みたいな表だった行動もなかったんじゃないの?という感じですし、ちょっと色々思想と行動とが噛み合っていないような気もします。あくまで”恨み”とのことですし、ぶっちゃけ 今回の一件はロートルの五行仙の独断私情の暴走で、もはや祓忍は陰陽連時代の名残なんて全くない、みたいな線も全然ありそうですね(笑)
・陰陽連の恨みと復讐!!
そうは言っても、腐っても最高幹部である五行仙は無視できないだけの力を持つ存在のようです。”復讐の儀”を次の段階へと進めます。何か新しい強力な穢れでも送り込むつもりなのでしょうか?
1800年分の恨み、これだけでなかなかにえげつない力を持っていそうですが、果たして何を仕掛けてくるのか。そもそも五行仙の正体はなんなのか?1800年前から生き続けている陰陽連の幹部なのでしょうか?

そういえば、前回の妖巫女の転生時はどうしてたのでしょう。つまり、カゲメイの時、彼女が生まれる原因となった命依の人柱の一件も裏で五行仙が関わっていたりしたのだろうか。
少なくとも命依はすず以上に命光輪を使いこなしていたわけですし、五行仙がその存在を認知できていなかったとは…考えにくいですよね??