
『はねバド!』著:濱田浩輔
アニメ化記念で再編集された【第1巻~第4巻のダイジェスト版試し読みパック】333Pと本編24話~26話に収録された【インターハイ予選” 綾乃vs.渚 “の決勝戦編110P分が読める【無料お試し版】の2種類の電子書籍が無料で提供されています!!
はねバド!15巻の内容と感想
待ちに待った『はねバド!』最新刊。早速読んだので…ネタバレ、画バレ感想を書いていこうと思います。
まず『はねバド!』第15巻を読んだ感想を端的に言い表すと。
怖い…。そして、相変わらず熱い…。ゆえに今巻も最高だった。
第15巻で描かれたのは、準決勝”綾乃vs.唯華”戦の決着と、同じく準決勝”コニーvs.路”戦。そしてそれぞれの勝者である綾乃とコニーによる決勝戦の火蓋が切られます。あとはダブルスの決勝の様子もサラッと描かれています。
ちなみに今回の表紙は“三強”の一角”津幡路”!!
今巻の”熱さ”の一番の貢献者ですね。彼女のプレースタイルはひたすら熱い!!そして、これまでの少ない登場シーンからもわかるように、良い意味で性格が騒がしい(?)!!
個人的には三強の序列は、益子泪、志波姫唯香、津幡路の順だと勝手に解釈していたので、三強の中で路の出番が最後になったのはどうなのかなぁと思っていたのですよね。しかも、唯香は序盤から登場して大物感があったし、泪は現最強の肩書きと過去編の掘り下げがあったのに対して、路は大分インパクトが小さかったのですよ。
ただ、問題なし。彼女もちゃんと”三強”でした。

試合後の泪との会話の場面はほっこりやったし。女の子の友情ってええねぇ(笑)。というか、路は普通にまっすぐ可愛すぎるのでもっと路に活躍の場を与えてください!!
本編中では、コニーの準決勝の相手として三強の看板に恥じない存在感を発揮してましたが…相手が悪かったなぁ。というか、半覚醒(というかハイになってる?)な悪コニー強すぎでしょう。三強の一角を大差のストレートで破るとか…。
少なくとも、路は現状渚より劣るとは思えないのにね。その路に対してコニーは全く寄せ付けることすらなく圧倒的に勝利してしまうんですよ。
とりあえず、ここからは軽いネタバレ(すでに多少ネタバレしてるけど堪忍な)込みで簡単に内容を紹介していきましょう。
“羽咲綾乃 vs. 志波姫唯華” 死闘の決着!!
15巻の山場の一つは何と言っても準決勝”羽咲綾乃vs.志波姫唯華“戦の死闘の決着ですね!!
普段、かっこ悪く足掻く事のない唯華が全身全霊をかけて彩乃を倒しにかかるんですよね。そして綾乃は綾乃で初めてのIH準決勝の大舞台で経験の差による精神的弱さから、せっかくのリードを詰め寄られてしまい…終盤はお互いギリギリの接戦を繰り広げるわけですね。
熱いよ、志波姫唯華!!熱すぎるんだよ、『はねバド!』!!

この終盤に差し掛かって、綾乃が幻の必殺ショット“ハルダウン・クロスファイア”を放つというさらに熱い展開が繰り広げられるわけですが、さらにそれだけではとどまらず…。
決定打かに見えた綾乃の”ハルダウン・クロスファイア”を唯華が徐々に攻略していく激アツ展開!唯華のその場での対応力の高さは作中屈指ですねぇ。
世界でも稀なスーパーショットを放つ綾乃と、その幻のショットの攻略を試みる唯華。限界ギリギリの攻防。一読の価値ありですよ〜。
コニーと彩乃の”歪み”。
対路戦のコニーはもはや完全に闇落ちしているというか、その表情から狂気すら感じるんだよ、ほんと。いや、狂気を孕んでいるのはコニーだけじゃなく彩乃もなんですけどね。
どこまでが有千佳の思惑だったのかは不明なのだけれど、彩乃もコニーも有千佳の娘はどちらも…というか有千佳自信も含めて”歪んで”いる…。

相変わらずえげつないほどの画力の高さで、読んでてちょっと怖くなるくらいやったなぁ。鬼気迫るとでもいうんかね。というかもはや完全に悪役顔。。
作中では”歪み”と表現しているのだけれど、一流の競技者という人種はやはり多かれ少なかれ普通の人とは違う”歪み”を抱えているんだろうかねぇ。

そして有千佳の”歪み”っぷりも大概ですねぇ。今までの自分のあり方を一人の母親として間違っているとは認識しつつも、選手として”歪んで(研ぎ澄まされて?)”いく娘たちの姿に、その先を見たいという一人の競技人(?)としての欲求も抑えることができずにいる…という感じかな。
難しい親心だ。自分自身の”歪み”を認識し、有千佳は再び会場から姿を消そうとするのだけれど…。
綾乃と有千佳
実は今回、綾乃と有千佳の親子関係にも再び少し変化が訪れます。ここでは詳しくは書きませんけど…。綾乃は以前すでに一度母である有千佳を拒絶していますからね。それがきっかけで有千佳が母親としての今までの自身のあり方が間違っていたと認識したわけなのだけれど…。
父・心太朗とヴィゴとの会話を偶然的に聞いてしまった綾乃は、今回改めて有千佳の顔を見たことで彼女の死期が近いことを確信してしまったのだねぇ。

今更ながら保護者面談(仮)の時の美也子ちゃん先生の”正しい親はいない”論が改めてかなりの名言だった気がしてきた。
ただね、色々ありすぎた綾乃も精神的にも限界を迎えたのか、もはや感情のタガが外れているようで色々とおかしくなってしまっているんだよね…。正直読んでてかなり心配になったり。

最近エレナの登場(活躍?)シーンが応援ばっかりだったので、久々に”綾乃あやし係”のお姉さん的なエレナが見れてちょっと満足。いや、きっとそう思ったのは僕だけではないはず!!
さらに個人的にはエレナと薫子が仲良くなってきてるのが地味にうれしいのだけれど、わかってくれる人いるかなぁ。。
決勝戦。”綾乃 vs. コニー”!!
さて、綾乃もコニーもそれぞれがそれぞれに精神的に極まったところまで行ってしまっていたわけで、決勝はどんなドロドロした修羅の戦いになるのかと思っていたのですよ…。
ある種の恐怖心を抱きながらページをめくってたわけです。
すると…なんと。
どうしたことかこのコニーの清々しい表情は…。すっかり毒気が抜けていますね。というか、ショートカットね。かわいい。。

コニーに一体どういう心境の変化があったのかは、是非『はねバド!』第15巻を読んでみてね!
ちなみにこのカットは唯華の手によるもの。唯華万能すぎるやね(笑)
一方、エレナの膝の上で泣き腫らした綾乃も。すっきり。こちらも憑き物が取れたかのうような表情。

二人揃って、精神的に一段階上に行ったんやね。これは楽しみですな。
成長途上の荒ぶっていた段階のコニーですら”三強”相手に圧倒的だったのだから、果たして今の二人はどこまで強いのでしょう。決勝戦が楽しみです。
ちなみに、エレナは綾乃をあやしている間に少し寝落ちしちゃって、その隙にベンチに一人置き去りにされ…。その場に行き合わせた薫子に、一人口を開けて寝ているのを見られて引かれてます(笑)
どうでもいいんだけれど、その時の薫子の表情が個人的にものすごいツボだったんだわぁ〜。
第16巻の内容はどうなる!??
というわけで、『はねバド!』第15巻でした。
いや〜、個人的にはやっぱりめっちゃ好きな作品なんだけど、今巻の内容はより一層人を選びそうな…。好き嫌い別れそうな感じやな〜とも。
『はねバド!』って意外と辛口な評価をする人が多いらしいんだけど、なんでなのかね。かなり面白いと思うのだけれど。それとも評価が分かれてるのって原作じゃなくてアニメの話なのかな??
今回で言えば、準決勝は結局綾乃が唯華に勝利したわけだけど、奥の手の”ハルダウン・クロスファイア”を出してかといって無双するわけでもなく、逆に事実上攻略されてしまったりだとか、三強の一角の路が圧倒的な差をつけられてコニーに敗れてしまったりだとか、必ずしもご都合主義な王道展開でない(ある意味王道なのか…??)ところが結構好きなんだけどなぁ。
まあ、何より好きなのは綾乃達の”歪み”具合なんですけどね(笑)
ともかく、ついに決勝戦”羽咲綾乃 vs. コニー・クリステンセン”の戦いが始まりました。

次巻16巻では二人の頂上決戦がさぞや激しく描かれることでしょう。楽しみやわ〜。はよ、続き読みたい。。
精神的に一皮むけた二人がどのような激戦を繰り広げるんだろうかね。おそらく、二人の戦いは1巻くらいじゃ終わらなそうなので、少なくとも16巻は丸々1冊決勝戦編だろうなぁ。
ここまでの試合では頭のどこかで綾乃は主人公だから負けることはないだろうという考えを持ちながら読んできたけれど…。
コニーもすでに”ライバル枠”ではなく確実に”もう一人の主人公枠”にまで上り詰めてきているから決勝戦の勝敗はどちらに転んでもおかしくないんですよね。
おそらくは綾乃が勝利する構想だろうし、そうなった方が話の流れ的にもより綺麗にまとまりそうなのですが、実際のところコニーの立ち位置は綾乃と対照的でありながら同時に互換的な感じですよね。なのでコニーが綾乃に勝利してはならないメタ的な制約は特にないのですよね。
果たしてこの”姉妹対決”はどちらに軍配は上がるのでしょうね。楽しみだな〜。
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2019年7月現在アニメ化記念で再編集された【第1巻~第4巻のダイジェスト版試し読みパック】333Pと本編24話~26話に収録された【インターハイ予選” 綾乃vs.渚 “の決勝戦編110P分が読める【無料お試し版】の2種類の電子書籍が無料で提供されています!!
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ちなみに特装版15巻の特典は全32Pのカラーイラスト集でした。
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